I-Vカーブの測定
Peccell IV Curve Analyzer ver. 2.1 は、Keithley 2400型あるいは2420型ソースメータ(以下ソースメータ)を、RS-232Cケーブルで接続した
Windows搭載パーソナルコンピュータ(以下パソコン)より制御することで、I-Vデータを取り込みます。測定に際し、
以下のパラメータを設定します。
|
パラメータの説明
- Start / V
- 測定開始電圧を設定します。(入力例 「0」)
- Stop / V
- 測定終了電圧を設定します。(入力例 「0.8」)
- Step / V
- 測定間隔を設定します。推奨値は、0.01 Vです。(入力例 「0.01」)
- Cmpl / A
- ソースメータの電流リミット(Compliance limit)を設定します。
(入力例 「0.03」(注1))
- SrcDs / s
- 設定電位に到達後、ここに入力した遅延時間(サーチディレイ)ののち、電流値を取り込みます。(入力例「1」)
- NPLC
- NPLCとは、number of power line cycleの略です。ソースメータのデータ取得時の積算時間を設定します。ソースメータが50 Hz駆動の場合(東日本の場合)、1NPLCは、1/50 s (= 20 ms)となります。(入力例 「1」)
- Hold / s
- 測定開始までの待機時間を設定します。待機時間の間は、太陽電池セルは、短絡状態になります。(入力例「0」)
- Area / cm2
- 太陽電池セルの受光面積を設定します。(入力例 「1」)
- InPw / mW cm-2
- 照射光強度を設定します。AM1.5の条件では、100 mW cm-2となります。
- Segment
- 往復スキャンでは、2、片道スキャンでは1を設定します。(入力例 「1」)。
4端子法測定用のチェックボタン
- 4w
- 4端子法による測定のときにチェックします。
- High Curr
- 大電流が出力する太陽電池(目安として100 mA以上の短絡電流)を測定するとき、このボタンをチェックします。
|
 |
「4w」のチェックは、素子に確実に4端子の接続を行ったときのみにしてください。
2端子の接続で、「4w」のチェックをして測定を実行すると、大電流が流れて素子を壊すおそれがあります。
High Currのチェックは、パラメータのCmpl / A (コンプライアンスリミット)を大きく設定しているにも関わらず、IVカーブの測定電流に、リミットがかかっている時に使います。
Compliance limitと、測定可能電圧値等の関係は、Keithley2400型ソースメータのマニュアルをご参照ください。
色素増感太陽電池の場合、セル受光面積が1 cm2の以下の場合は、通常0.03 A (30 mA)を設定して測定することを推奨します。
大面積セルの場合は、面積に応じてCompliance limitを設定してください。設定したCompliance limitと、測定可能電圧値等の関係は、Keithley2400型ソースメータのマニュアルをご参照ください。
色素増感太陽電池の場合、設定例は、Start 0 V, Stop 0.8 V, Step 0.01 V, Cmpl 0.03 A, SrcDs 0.05, NPLC 10, Hold 0, Area (お使いのセルの面積)、InPw 100, Segment 2です。セルの特性により、特にSrcDsを遅くしたほうがよい場合があります。
関連リンク[DSCのIVカーブのスキャン速度依存性]

図2 初期設定パラメータをStart 0 V、 Step 0.01 V、Hold 1 s、SrcDs 1 s、
データ積算時間1NPLCで設定したときのデータ測定チャート
[戻る] [次へ]
Peccell Technologies, Inc. 2008